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やまむら総合歯科・矯正歯科

症例:すきっ歯・歯列のガタガタ|早期予防矯正治療

こんにちは。エデュケーターの山田です。
今回紹介するお子様は、始めて3ヶ月目のお子様です。

アクティビティは4回目です。

初診時に歯並びが気になるとのことで来院されました。他院では前歯がすきっ歯、下の歯が歯の大きさや顎が小さいことで歯列がガタガタになっていると言われたが、年齢により矯正は難しいと言われ、当院を受診されました。

当院では5歳から小学4年生までを対象に、歯並びを改善することを目的としているだけでなく早期予防矯正治療で、悪い歯並びの根本的原因に働きかけることを目的としています。



歯並びが綺麗になるだけでなく、矯正治療後も綺麗な歯並びが維持できることも含め、初めて行きたいとのことでスタートしました。

始めるにあたり、先生でどこにどういう癖があるのか診断をするための資料を集めます。
(口腔内写真、模型の型どり、動画撮影、口腔内の全体のレントゲン写真、気道のCT撮影)
その後、先生が診断を行います。



診断の結果を患者様に話をして、本当に初めて行くか本人を含め、最終確認を行った上でマイオブレースをお渡しスタートです。

なぜ、確認を行うかと言うと、毎日継続して行えるか本人のやる気と親御様のご協力がとても必要となってくるからです。

毎月一回のトレーニングと3ヶ月に一度、先生の診察があり、経過を追っていくため、口腔内の写真を撮ります。


約3ヶ月間の変化です。

前歯のすきっ歯と言われたいたところはくっつき始めています。

また、左の写真からは前から2番目は生えてくるスペースが全然なかったのですが、少しずつスペースが確保されています。ただ今のままだとまだスペースが足りません。

その為、マイオブレースを正しくつけ、舌は正しい位置に置き、顎の発育を促進しなければなりません。

マイオブレースは1日1時間から2時間程度装着していけるようにようにします。

初めから、長時間装着出来ないことが普通ですが、少しずつ長くつけていられる様に時間をのばしていきます。

アクティビティ(トレーニング)は、唇の筋肉を鍛えるアクティビティを1ヶ月ほど行ってもらいます。

唇を閉じることが最初のトレーニングになります。


1日10分、マイオブレースと外した際に正しい位置に舌があるか?唇が閉じていられるか?を確認して行きます。

1ヶ月後のフォローアップの際に、「忙しくてやれる時間が月の半分ほどしかできなかった」と言われましたが、お家でお父様に口を開いているのを見るのが少なくなった!と嬉しそうに言われていました。

今後の課題としては、資料どりの時に見つかったところの改善です。

ずっと口が開いていること。それにより、鼻呼吸ではなく口呼吸になります。
そして、飲み込む時に、本来使わなくてもいいところの筋肉まで使い飲んでいること。

それにより,頬の筋肉が発達してしまい、唇の筋肉が鍛えられず唇の力だけでは閉じられなくなってしまいます。

リラックス状態でも口が閉じ、舌は正しい位置に置く事ができ、鼻呼吸ができるように今後トレーニングを行い改善していきます。それにより、気道が大きくなります。



下記の写真は舌の使い方が分からず、口に水を溜めて置くことができない為、溢れ出てしまっています。舌の使い方ができていれば頭を降っても水は溢れてきません。


舌の筋肉はとても強い力です。
その舌の使い方、動き方が間違っていたら歯は徐々に前にも出ていきでっ歯になってしまします。

今後の課題としては、資料どりの時に見つかったところの改善です。
呼吸・嚥下・舌のトレーニングを進めて行きます。

主訴は、歯並びでしたが元の原因を治さなければ治った歯並びがまた自分の癖により戻る可能性が高いです。


症例:前歯が外向きになっている|小児予防矯正

本日お話させていただくのは9回目のお子様です。

診時に「歯並びが気になる」という主訴で来院されました。

写真を見ていただくと前歯が外向きに並んでしまっています。
お母様が、初診の電話の際にも「子供の歯並びは治るのでしょうか?」ととても気にされていたのを今でも覚えています。



また、お子様自身も治したい、歯並びを良くしたいという気持ちが大きく、お子様のやる気によってお母様も一緒に頑張ろうとマイオブレース矯正を行うことになりました。


今回行ったのは、呼吸のアクティビティになります。

呼吸を止めた状態で、歩いてもらいます。

ただ、歩数を多く歩いてほしいだけではなく、運動をした後に唇を閉じて呼吸できるか、また腹式呼吸で呼吸が出来ているかも確認し、出来ていなければ意識してもらいます。

だんだん行っていると歩数を増やさないといけないと思って頑張って歩いているのですが、頑張りすぎて口を開けて呼吸してしまうことが多々あります。

ただ、そこに気づけるのは自分では気づくのが難しいため、親御さんに見てもらい口が開いていたら注意してもらうことが大切になってきます。

このアクティビティは他のアクティビティより長い期間をかけて行います。

学校に行くとき、どこかに出かけるときも鼻呼吸、腹式呼吸を意識ではなく出来る様になってほしいためです。

そのため期間を長くして意識する機会を増やしています。

また、運動を行うため一度に横隔膜に貯められる酸素を増やし、活動量を増やせる効果があるため集中力が上がります。

アクティビティは、お子様一人で行うものではなく周りのご家族のご協力がとても必要です。なぜかというと、一人で気づけずにもともとの悪い癖がついたまま悪い癖がついてしまうので直すのに時間がかかってしまうこともあります。

ですので、月に一度のアクティビティでお越しいただくときは親御さんにも正しいアクティビティの仕方を覚えていただく必要があります。

また、こちらのお子様は始める際はとてもやる気があって毎日頑張ってくれていたのですが、だんだんとやる気がなくなってしまい、マイオブレースも1時間付けられなくなってしまいました。

私とお母様でなんとかできないか相談を行い、まずは30分マイオブレースを付けてもらうことになりました。おうちで30分ならできたとのことだったため、1時間付けられるか本人に確認を行ったところ「付けられるしアクティビティもできるよ!」とのことで再出発しました。

それから毎日頑張って今ではアクティビティもマイオブレースも100%で出来ています。


今では前歯がかなり綺麗に並んできました。これは、お子様の頑張りとお母様との協力により改善されました。

マイオブレース・アクティビティは悪い癖①鼻呼吸②舌の位置③唇を閉じる④飲み込み方を直していきます。

マイオブレースをつけることによって歯並びと悪い癖の改善、アクティビティによって悪い癖を正しい癖がつくようにしていきます。

症例:過蓋咬合(8歳)|小児予防矯正

2019年8月からスタートした8才の男の子です。
アクティビティは16回目で、終盤に近づいています。

仲が良いお友達も、このMRC治療をしていて、よく遊んだ時の様子や、習い事の野球のお話をしてくれます。

毎回、来てくれるのがとても楽しみです。


小さい頃から、医院に定期検診に通ってくださっています。

・お口が空いている
・過蓋咬合が気になる

という主訴でスタートしました。

過蓋咬合とは、上の歯の被さりが深い咬合を示します。


横から見ると、


いわゆる出っ歯さんですね。

出っ歯さんに多いのは、お口がポカンと空いていることです。


この写真は、最初の検査の様子ですが、ずっとお口が空いていました。

前歯が見えていますね。

お口を、しっかり閉じていることができると、外側から唇の力がかかり、前顎の過成長を抑えてくれます。



しかし、お口を閉じていないと、唇の力がかからないので、舌が前歯を押し、どんどん歯が前に出てきてしまいます。

最近ではアクティビティの時間は意識しているのか、お口が空いている姿はあまり見なくなったなあと思いますが、お家での様子をお母さんに聞いてみると「あいてます!!」と教えてくださるのでもう少し、唇のトレーニングが必要かなと考えています。


現在は、正しい飲み込み方のトレーニングを行っています。
この写真は、検査の時の写真ですが、このように、ほっぺや唇に力を入れながら飲み込むお子さんいませんか?

本来、ご飯やお水、唾液を飲み込む時は、お顔の筋肉を使わずに、飲み込むことができます。

頬や唇に力が入ってしまうのは、舌が上手に使えていません。


正しい飲み込み方のアクティビティでは、まずは唾液で練習をし、上手にできたらお水で練習をします。

今回、紹介したお子さんは、お水で練習しています。


最初は、お水をお口に入れた時にほっぺに溜めていました。

実はこれも、正しい飲み込み方ではありません。

今は、練習を重ね、舌と上顎との間に上手にお水を溜めることができます。

上手に溜められると、お口をあけても、お水が出てこないのです。

たまに失敗して、ジャーっと出てきていますが・・・このアクティビティの日は、ハンカチが必須です。

約1年半、アクティビティを行いましたが、とても頑張ってくれているので、歯並びにも、大きな変化がありました。


初診時には、前顎の過成長ももちろん、下顎の成長も十分ではありませんでした。

アクティビティを通して、下顎も正しく成長しました。

前歯の被さりも深かったですが、今ではとても綺麗です。

上顎のアーチも綺麗な半円になりました。

後は、飲み込みのアクティビティの続きと、無意識でも、しっかりお口を閉じられるようにトレーニングをしていきたいと思っています。

これからも、正しい姿勢でアクティビティ頑張っていこうね!


唇のトレーニング(6歳)

今回、ご紹介するお子さんNちゃんは、MRC治療をはじめて4ヶ月の女の子です。

6歳です。Nちゃんはお姉ちゃんが先にMRC治療をはじめています。

Nちゃんは、お姉ちゃんのアクティビティによく一緒に来ていて、よく後ろで一緒にアクティビティをしていました。

まず、一番最初のアクティビティはリップトレーナーを使った、唇のトレーニングです。



リップトレーナーをお口の中に入れて、ストラップを引っ張ります。
引っ張られても、お口からリップトレーナーが出てこないように、しっかりお口を閉じて、口輪筋を鍛えるためのトレーニングです。

検査をしたときの動画や、アクティビティの様子を見ていると、Nちゃんは、お口を閉じないといけないという意思はあると思いますが、無意識だと空いてしまうようです。

アクティビティ中もパッと見ると、あいていることがあります。

無意識の状態で、お口が空いてしまう原因はいくつかありますが、今回はまず、お口の周りの筋肉を鍛えるところからスタートします。

お口を閉じるための筋肉がないので、意識していないとお口が空いてきてしまうのではないかと考えました。

前回は1ヶ月、リップトレーナーを頑張ってきてくれたので今回は新しいアクティビティをスタートしました。
私たちエデュケーターが”1ヶ月頑張ってきたかどうか”をどこで判断しているかというとこちらの”きろく表”です。

今日はMRC七つ道具の1つを紹介します。



毎回、アクティビティの時に持ってきていただいています。
シールがどれくらい貼ってあるかで、どのくらいできたかを見ています。

マイオブレイスは30分を2回で1時間、アクティビティは、それぞれ決められた回数をクリアしたら、シールを貼っています。

シールはこちらでご用意していますが、お家にある可愛いシールを貼ってきてくれたり、絵を描いていたり、個性溢れるファイルがたくさんあって、見るのがとても楽しみです。

他に、マイオブレイスや装置の使い方、毎回のアクティビティの資料など、お渡しした資料をこのファイルに閉じてもらっています。

最初はペラペラだったファイルが段々と分厚くなっていくのを見るとこれだけ頑張ってきたんだなと嬉しく思います。まさに努力の結晶です。

このファイルは、やまむら歯科でMRC治療を受けているお子さん全員にプレゼントしています。



Nちゃんは、今回も唇のアクティビティです。

とっても簡単なものですが、唇の筋肉を鍛えるためのトレーニングです。

唇を巻き込み、弾いて、パンっという音を出します。


音が出るのが楽しくて、皆さん楽しそうに練習してくれています。
弟くんも後ろで一緒にやってくれました。

アクティビティはこのように鏡を見て行います。

筋肉は、とても賢いので練習した動きを記憶してくれますが、間違った方法で練習しても、間違った動きを記憶してしまうので、

「お家でも、鏡を見て自分で合っているか確認するんだよ!」

と伝えています。

スポーツも一緒ですね。正しいフォームで練習することがとても大切です。

もちろん、お子さんだけで正しい動きなのか判断することは難しい場合もあります。

そこで、ご両親にもご協力いただき、お家でも見守って頂きたいと思います。だからこそ、治療の成功を左右するのは、お子さんのやる気とご家族のご協力なのです。

もちろん、私たちエデュケーターも、ご家族で楽しくアクティビティができるようにサポートさせていただいています。

そして、この姉妹を見て驚いたことは、歯並びや、歯が生えてくる場所がそっくりだったことです。そっくりというより、ほとんど同じでした。

歯並びの遺伝の関与は2〜5%と言われています。

ただ、お子さんはご家族の話し方や癖を見て真似します。一緒にいる時間が長い姉妹なら尚更、真似してしまうのかなと思いました。それを、はじめて目の当たりにした瞬間でした。

症例:一見きれいに見える歯並び(7歳)

今回ご紹介するお子様は、今小学1年生の7歳です。

なぜ、マイオブレース矯正を始めたのかと言いますと、それは親御さんも本人も歯並びを治したいという気持ちからでした。

始める前の資料は下記の写真を見てください。




乳歯のころは歯並びはそこまで悪くないように見えますが、乳歯の時点でキツキツに並んでいるのが分かりますか?

また、こちらの画像を見てください。



永久歯と乳歯ではここまで大きさが変わってきます。(大きさは個人差があります)。

では、乳歯でいい歯並びでも永久歯に生え替わったとき歯並びはどうなるでしょうか。

歯が生えてくるスペースがなく、このまま生えてくると歯並びがガタガタになるだろうと予想がつきます。

乳歯の時点でスキマなく・きれいに歯が並んでいるお子さまの場合、このような理由で将来的に歯並びがガタガタになることが予測できるのです。


また、歯並びだけでなく、口呼吸がかなり癖になっていました。

話を聞いている時、話す間、何かに集中している時など気がついたら口が開いているため毎月注意を呼びかけ、またお家でも注意をしてもらっています。

このまま癖が治らなければマイオブレースを付けてもらっている間だけでもテープを使い強制的に口を閉じることをしていかなければなりません。

マイオブレース・アクティビティは正しい姿勢をマイオブレースをつけ口を閉じることから始まります。

そして口呼吸が治らないのと同時に、新たな癖がつき始めました。前歯を舌で押す癖がいつの間にかついていました。


矯正の装置と唇の力と舌の力の比較したとき、矯正の装置は一円玉2枚分、唇の力はリンゴ一個分、舌の力は500mlのペットボトル1本分の力があります。

矯正の装置はすごい力で動かしているように見えても、たったの一円玉2枚分の力しかかかっていないのです。その力で歯はすごい動いていきますよね。


矯正でせっかく治したのにまたガタガタになってきたという声を聞いたことはありませんか?

舌が正しい位置に置いていなかったり、舌が前歯を押す癖がずっと残っていたとしたら、せっかく高い治療費を払い治した歯並びがまた歯が出っ歯になってしまったり他のところが出てしまったりしてしまいます。

まず、舌と正しい位置に置き続けることがとても大切になってきます。

こちらのお子様は、まず初めに舌を正しい位置に置くことを癖づけること、それを目標にしています。
マイオブレース(マウスピース装置)を確認したところ、舌を置く目印となるところが取れてしまっていました。

本人が言うには、しっかり置いているつもりだったけど、前歯から舌を出すとお母さんが注意してくるから、やってしまうとのことでした。

ですので、新しいマイオブレースをお渡しして

・目印のところにこれからは舌の先をおいてほしいこと
・なぜ置かないといけないかという理由

をお子様に説明し理解をして頂いた上で意識してもらいます。自分のことだからきちんとやらないと!と言う自覚を持ってもらうのも目的です。


今は、マイオブレースにて舌の正しい位置を習慣付けながら舌のトレーニングを行っています。

舌を正しい位置に置いて、吸い上げて音を鳴らしています。

舌はほとんどが筋肉なのでトレーニングで舌の筋肉が正しい舌の使い方を覚えていきます。また、舌を上の顎に置くことによって顎の成長の促進も促していきます。

同時に何個も注意しないといけないことが多いですが、やっていくうちに慣れてそれが習慣になります。
ですが、これもお子様の健康獲得のためにとても大切なことです。

私たちと一緒にお子様を正しい成長ができるように練習していきませんか?

呼吸のトレーニング

こんにちは!エデュケーターの佐藤です。

今回は6回目のアクティビティのお子さんを紹介します。6回目のアクティビティでは、呼吸のトレーニングを行いました。


呼吸を止めた状態で、どれだけ歩けるかを数えます。

こんなに躍動感あふれる写真ですが、これは私が写真を撮るのが下手なだけで、本来は、いつも歩くくらいのペースで歩いています。笑

毎回、真剣にアクティビティに取り組んでくれて、お家でのアクティビティは、いつも100%達成してきてくれます。笑顔がとっても可愛い女の子です。

MRC治療を行なっているお子さんたちは、マイオブレイスと呼ばれているマウスピースを1日1時間(30分と30分)と就寝時にお口につけ、1ヶ月ごとに決められたアクティビティを毎日行っています。

マイオブレイスとは、このようなシリコン製のものです。


正しい舌の位置を覚えることや、お口を閉じること、正しい飲み込みの練習ができます。

つけている1時間の間は、じっとしていないといけないわけではなく、宿題をしている間や、テレビを見ている間でも構いません。ピアノを習っているお子さんは、ピアノの練習中につけています。

しかし、ただお口の中に入れているだけでは、正しい舌の位置を覚えたり、自然にお口を閉じることはできません。筋肉に正しい動きを覚えさせないといけないので、意識して口を閉じたり、正しい場所に舌をおく努力をしないといけません。

そのため、マイオブレイスには、タンタグという舌を正しい場所に起きやすいシステムが備わっています。



そして、毎日コツコツと続けることがとても重要です。悪い癖を治すというのは、簡単なことではありません。

”右利きを今日から左利きに変えること”と私は同じだと思っています。

今日からというのは難しいことですが、毎日コツコツと左手でお箸を使ったり、字を書く練習を1年続けたら、1年後には、私も左利きになれるのではないかと思います。


毎日、コツコツと続けるコツは、決められた時間に行うことかなと思います。

例えば、”ご飯を食べたらすぐに”や”宿題をするとき”など、毎日必ず行うこととセットにすると、忘れてしまうことが少なくなるのではないかと思います。

実は、マイオブレイスにはたくさんの種類があります。やまむら歯科でも、いつくかの種類を取り扱っています。



お子さんの、年齢や、治したい悪い癖によって種類を変えています。どの種類が、どういう癖に有効なのか、私たちもまだまだ勉強中です。

悪い癖というのは、治すのはとても大変なことですが、治ってしまえば、綺麗に並んだ歯並びが戻ってしまうことはありません。
自分の筋肉が、後戻り防止装置になるのです。

そして、悪い癖というのは、歯並びだけでなく、お子さんたちの正しい成長の妨げになってしまいます。

”お子さんの正しい成長”についての説明会を毎月、第四土曜日に行っています。ぜひ、たくさんの方にお話を聞いていただきたいと思っています。

そして、私たちと楽しく、悪い癖を治しましょう!

症例:前歯が外側に向いている(小学2年生)

こんにちは。エデュケーターの山田です。

今回ご紹介させて頂くださいお子様は、治療開始10ヶ月のお子様です。主訴は、歯並びの改善をしたいとのことでした。

お母様がいつも付き添いで来られるのですが初診時に歯並びについての相談がありました。真ん中の前歯が外側に向いていることが一番気になるので、いずれ矯正は行う予定と仰られていました。


こちらのお子様は、始めた年が小学校2年生だったこともあり、まずマイオブレース・アクティビティを勧めました。

大人との矯正の違いについてしっかりと説明させて頂き、今後矯正を行った時に後戻りが少ないとお伝えしたところやっていきたいとご本人・お母様から返事を頂いて始めることになりました。

なぜ後戻りが少ないかと言うと、歯並びを悪くしている根本的な原因を改善するからです。

★舌の正しい位置
★唇を閉じる
★鼻呼吸
★正しい飲み込み方

これらを改善することにより、歯が真っ直ぐ生えてくる環境を整え、悪い癖により歯並びが悪くならないようにしていきます。

当院では、主に5歳から小学4年生のお子様にお声かけをさせて頂いております。その理由は、6~8歳の時期が1番顎や顔が成長していくからです。

下記を見てください。



子供が成長していく中で、器官や機能は個々別々の発達をしていきます。一つの事柄でも、吸収しやすい時期、しにくい時期が出てきます。そこで、最も吸収しやすい時期に、その課題を与えていくのが最適です。

この発達・発達していく特性を説明するときにこの「スキャモン曲線」のグラフが使用されます。

上の顎、下の顎ともにピークが6~8歳の時です。成長のピーク時の時に、間違った癖がついてしまっていると正しい発育をしてくれません。その大切な時期に、正しい癖を身につけてもらうことがとても大切なのです。

今回行ったアクティビティは、舌を正しい位置に置いて吸い上げて音を鳴らすアクティビティを行いました。舌を正しい位置に置いてから上の顎に吸い上げて、そのまま下ろします。その際にポンっと音を鳴ります。

初めは、音が小さいお子様も毎日アクティビティを行うことにより、段々と音が大きくなっていきます。


そのようにして、舌の筋トレを行っていき、舌を思うように扱えるようになっていきます。舌の力は、とても強いです。およそ500mlのペットボトルくらい力があると言われています。

その舌を自由自在に扱えたらどうでしょうか。舌は、喋るときや食べている時以外は上の顎についています。


それが下がっていると段々と口が開いていて自然と口呼吸になっていきます。また、気道も段々と狭くなっていき、鼻呼吸だと身体に入れれる空気の量が少なく口から空気を吸うようになって普段過ごしている時もずっと口呼吸になってしまいます。

お子様は、鼻呼吸ができていますでしょうか?

アクティビティでは、舌を正しい位置に置き続けること、飲み込む時の舌の使い方、また場合によっては話すときの舌の使い方を身につけてもらいます。それにより、鼻から呼吸を行ってもらうようにします。

私たちと一緒にお子様が正しい成長ができる手助けをして行きましょう!


舌のトレーニング

今回、紹介させていただくお子さんは、これまでも2回ご紹介しているお子さんです。
呼吸のアクティビティを終えて、今日からは舌のアクティビティにレベルアップしました。

前回までの呼吸のトレーニングとは簡単にご説明すると、
“息をとめたまま何歩歩けるか”というものでした。
3ヶ月行いましたが、最初は25歩だったのが、最後には53歩も歩けるようになりました。
お家でも、歯医者さんでも頑張った成果が出ています。

今日から、舌のトレーニングが始まりました。

舌は難しいアクティビティが沢山あります。
ただ、ある日突然コツを掴み、できるようになるお子さんもたくさんいるので、
毎日コツコツ頑張ることが、とても大切です。
私もできないものがいくつかあり、できるように練習しました。

突然ですが、今この記事を読んでいる皆さん、舌はどこにありますか?
正しい場所を知っている方、いらっしゃいますか?

実は舌の正しい場所はこちらです。



ここを私たちは“スポット”と呼んでいます。
おしゃべりするときや、ご飯を食べるとき以外は舌をスポットに置きます。

舌がスポットについていないお子さんには

  • お口がいつもあいている
  • いびきをかく
  • くちゃくちゃ音を立てて食べる
  • 風邪をひきやすい

など、いくつかのサインがあります。

そして、発育や歯並びにも影響が出てしまいます。
やはり舌をスポットにつけることができていなかったので、最初の検査の時には、お口がポカンと空いていました。



このように、唇の形が富士山になっているのも、お口ポカンのサインの1つです。

今日は“舌を吸って伸ばす”アクティビティをしました。

舌を上顎にきゅっと引っ付けて、舌の後ろにある線(舌小帯)をピンっと伸ばします。これは、舌の正しい位置を覚えることや、飲み込むときの正しい舌の動かし方のサポートをします。



アクティビティの際には、このように鏡を見ながら行います。自分で見て、正しい方法を覚えて帰ってもらいます。

舌は筋肉でできているので、トレーニングをすると動きを覚えてくれます。

ただ、間違った動きで練習してしまうと、間違った方法を記憶してしまうので、お家でも正しい方法で行えるように、ご家族の方にも見てもらいながら一緒に練習をしました。

今日はじめてのはずが、とっても上手にできて、びっくりしました。

あとは、長い時間、上顎につけていられるように、お家でも頑張ってもらいます。

舌のアクティビティは、まだまだ難しいものがたくさんあるので、一つずつ丁寧に頑張っていきたいなと思います。

症例:お口ぽかんを治す|小児予防矯正

MRC治療をはじめて8ヶ月経過した10才の男の子です。
アクティビティは6回目で、横隔膜を使った呼吸のトレーニングをしています。



まず最初に行う検査で、いくつか質問をして答えてもらうのですが、「うーん」と考えている間、お口がずっと空いていました。
“おくちぽかん”と呼ばれている状態です。

この状態から考えられるのは、

・鼻からではなく、口で呼吸をしていること
・舌が正しい場所についていないこと

が、考えられます。

今回のアクティビティは、横隔膜を使った呼吸のトレーニングでした。横隔膜は肺の下にあり、膜という名前が付いていますが、実は筋肉です。

正しい呼吸とは、横隔膜を上下に動かして行う腹式呼吸です。

腹式呼吸は、息を吸うとお腹が膨らんで、吐くとへこみます。

息を吸うとき横隔膜を使うことができると、助骨が開き、肺がより膨らみます。

肺がたくさん膨らむと、空気をたくさん取り込むことができ、ゆっくりとした、優しい呼吸ができるようになります。

これをトレーニングで習得します。

ゆっくりとした、優しい呼吸は、
脳にたくさんの酸素を届けることができるようになり、
集中力アップ、
寝不足の改善が期待できます。

「子供なのに目の下にクマがある…」とご家族の方から相談を受けますが、問診をしていくと、”日中、就寝中に口がぽかんと空いている”ということが確認できます。

ここまで”横隔膜を使う”と記載してきましたが、どうやって横隔膜を使うのかというと、とても簡単です。

姿勢が良い状態で行えば、横隔膜を使うことができます。

背中が丸まっている状態では、横隔膜を使うことができません。

このMRC治療をスタートするお子さんには、「アクティビティのお部屋では、正しい姿勢で座ること」を1番最初にお約束しています。

このような契約書にサインをしていただいています。

これは、お子さんご本人と私とのお約束です。



約束を破ったら何かあるということではなく、お子さんご本人がサインをすることで「自分でやるんだ!」という意思を持ってもらうためのものです。

皆さん、丁寧にサインをしてくれています。

そして、丁度この日、3ヶ月に1度のチェックの日でした。

お家でも、毎日欠かさずアクティビティを頑張ってきてくれます。

達成率は、毎月ほぼ100%です。

アクティビティも、とても真剣に取り組んでいます。

夜寝る時にもマイオブレイスをつけていますが、たまに忘れて寝てしまうことがあるそうです。

そんなときは、同居している祖母の方が起こしてつけさせているというお話もしてくださいました。




ご家族のご協力の甲斐があって、とても良い方向に進んでいます。

横顔を見てみると、スタート時(1枚目)では、頬のラインが真っ直ぐで、平坦な顔立ちだったことがわかります。

最新のお写真(2枚目)では、丸みが出ていることがわかります。

これは、下顔面が前に正しく成長している証拠です。



歯並びを見ても、V時だった歯列がU字に変わっています。

3ヶ月後にお写真を撮って変化を見るのがとっても楽しみです。
また来月、元気に会えるのを楽しみにしています!

鼻呼吸のトレーニング

こんにちは。エデュケーターの山田です。

今回ご紹介するお子様は、MRC小児矯正(マイオブレース矯正)を初めて4ヶ月経ったお子様です。
矯正を始められた主訴は、歯並びの改善と鼻呼吸ができず口呼吸になっている癖を治したい、とのことでした。

今こちらのお子様は、口を閉じて鼻で呼吸をすること、また腹式呼吸をするための練習をしています。

まず鼻を指で閉じて歩きます。そして呼吸がしたいと思ったところで止まって鼻で呼吸をする、という練習です。


鼻呼吸ができないお子様は、口呼吸になっています。

口呼吸になると、お口が開いたままなので舌の位置も下がってしまいます。

舌の正しい位置は上の顎にくっついた状態ですが、口が開いたままだと自然に舌は下顎の方におさまってしまいます。

舌が正しい位置にないと、何が問題なのでしょうか?

舌が上顎にくっついた正しい位置にないと、顎の発育が進まず顎が狭く小さくなってしまいます。

その結果、歯が生えてくるスペースがなくなりガタガタの歯並びになってしまうのです。

ですので、歯並びが悪くなる原因である口呼吸を改善するために鼻からの呼吸を練習していきます。

鼻呼吸が身につくと、他にもお子様の成長や発育に良い影響があります。

みなさんは、ボーア効果という言葉をご存じでしょうか?

ボーア効果とは、

簡単に説明すると、血液内の二酸化炭素量が変化することで、血液が酸素を取り込んだり体内に酸素を運びやすくなる効果のことを言います。

しっかり鼻から息を吸い込み、腹式呼吸でゆっくり深い呼吸することで体内の二酸化炭素が少ない環境になると、血中のヘモグロビンが酸素を取り込みやすくなります。

呼吸が深くなり、腹式呼吸ができるようになると

・ストレスが解消されリラックスできるようになる
・睡眠の質が良くなる
・血圧が下がる

など精神面・身体面に良い影響を与えます。
これは横隔膜を使った腹式呼吸をすることで、心身を鎮静状態に導く副交感神経が刺激されるからです。

もし、あなたのお子様がイライラしていることが多いのであれば、それも鼻呼吸ができず口呼吸になっているからかもしれません。

鼻呼吸ができず、体内に十分な酸素が取り込めないでいると脳が酸欠状態になってしまいます。

脳は酸欠状態になると、早く呼吸をするように体に指令を出します。

この時に働くのが交感神経という自律神経で、激しい運動や興奮状態で働く神経です。

そのため脳からの指令で呼吸がハアハアと浅く早くなっていると、訳もなくイライラしているように感じたり、緊張状態でストレスを感じるようになってしまいます。

緊張や興奮している状態は、ストレスの原因、身体の不調、集中力の欠如などの原因になります。

いかがでしょうか?

鼻呼吸ができるようになることで歯並びだけではなく、お子様の成長や発育にも良い影響があらわれます。

背筋を伸ばして鼻から大きく深い呼吸をすることを意識して練習していきましょう!