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やまむら総合歯科・矯正歯科

お子さまの歯並び:治療後の後戻りと口まわりの筋肉ケア

愛知県刈谷市の歯医者 やまむら総合歯科矯正歯科
歯科医師 院長の山村昌弘です。

お子さまの健やかな成長には、健康な歯並びが欠かせません。美しい歯並びは見た目の美しさだけでなく、咀嚼や発音、さらには全身の健康にも影響を与えます。しかし、歯列矯正治療後に後戻りが起こることがあります。その原因として、口まわりの筋肉の状態が深く関わってきます。本記事では、お子さまの歯並びの重要性とともに、治療後の後戻り防止に役立つ口まわりの筋肉ケアについて詳しく解説します。

目次

  1. お子さまの歯並びの重要性
  2. 歯並び治療の種類と選び方
  3. 治療後の後戻りとその原因
  4. 口まわりの筋肉と歯並びの関係
  5. 歯列矯正後のケアと予防策
  6. まとめ

1. お子さまの歯並びの重要性

1.1 見た目の美しさと自信の向上

お子さまの歯並びは、見た目の美しさに直結します。整った歯並びは自信を持って笑顔を見せることにつながり、友人関係や学校生活においてもポジティブな影響を与えます。歯並びが悪いと、見た目へのコンプレックスが生まれることもあり、精神的な面でも影響が出る可能性があります。

1.2 咀嚼機能の向上

健康な歯並びは、効率的な咀嚼を可能にします。不正な歯並びでは食べ物をしっかりと噛むことが難しくなり、消化不良や栄養吸収の問題を引き起こすことがあります。お子さまがバランスの取れた食事を楽しむためにも、歯並びの改善は重要です。

1.3 発音への影響

歯並びが悪いと、正しい発音が難しくなることがあります。特に「さ行」や「た行」などの音は、舌の動きと歯の配置が密接に関わっています。正しい発音はコミュニケーションの基本となるため、言語発達にも影響を与える可能性があります。

1.4 歯の健康維持

不正な歯並びは、歯磨きが不十分になりやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まります。お子さまの歯を長期的に健康に保つためにも、適切な歯並びの維持が求められます。

1.5 顎の発達への影響

子どもの成長期における歯並びの状態は、顎の発達にも影響を与えます。正しい歯列は顎のバランスを整え、顔全体のバランスを保つ役割も果たします。顎の発達に問題が生じると、姿勢や頭部の位置にも影響が出ることがあります。

2. 歯並び治療の種類と選び方

2.1 矯正装置の種類

お子さまの歯並びを改善するためには、さまざまな矯正装置があります。代表的なものとしては、ブラケット(固定式矯正装置)やマウスピース型のリテーナーがあります。ブラケットは歯の表面に装着し、金属やセラミックを使用して歯を徐々に移動させます。一方、リテーナーは取り外し可能で、軽度の歯並び矯正や治療後の維持に用いられます。

2.2 治療のタイミング

お子さまの歯並び治療のタイミングは重要です。一般的には、永久歯が生え揃い始める10歳頃が矯正治療を開始する適切な時期とされています。しかし、早期治療が必要な場合もあり、専門医の診断に基づいて適切な時期を選ぶことが大切です。

2.3 成長期の考慮

お子さまは成長期にあるため、治療中も歯や顎の成長を考慮したプランニングが必要です。成長期に合わせて矯正装置を調整することで、より効果的な歯並びの改善が期待できます。また、成長の進行に伴って治療内容を見直すことも重要です。

2.4 経済的な負担と選択肢

歯並び治療には経済的な負担が伴います。治療費は装置の種類や治療期間によって異なりますが、保険適用外の場合が多いため、家計への影響を考慮する必要があります。複数の歯科医院で見積もりを取り、費用対効果を比較することが重要です。

2.5 精神的なサポートの必要性

特にお子さまの場合、矯正装置の装着には心理的な負担がかかることがあります。痛みや不快感、見た目へのコンプレックスなど、子どもが不安やストレスを感じることがあるため、親や歯科医師が適切なサポートを行うことが求められます。

3. 治療後の後戻りとその原因

3.1 後戻りの現象とは

歯列矯正治療が完了した後、歯が元の位置に戻ってしまう現象を「後戻り」と言います。これは多くのお子さまが経験する問題であり、再び矯正治療が必要になるケースもあります。後戻りを防ぐためには、治療後のケアが重要となります。

3.2 後戻りの主な原因

後戻りの主な原因としては、歯や顎の成長、口まわりの筋肉の動き、治療後のリテーナーの使用不徹底などが挙げられます。特にお子さまは成長が続くため、治療後も歯や顎が変化しやすく、後戻りのリスクが高まります。

3.3 リテーナーの重要性

リテーナーは治療後の歯並びを維持するために欠かせない装置です。リテーナーの使用を怠ると、歯が元の位置に戻りやすくなります。適切なリテーナーの装着期間や方法を遵守することで、後戻りのリスクを大幅に減らすことが可能です。

3.4 口まわりの筋肉の影響

口まわりの筋肉が過剰に動くと、歯並びに悪影響を与えることがあります。特に、舌の動きや唾液の流れ、口呼吸などが歯の位置に影響を及ぼすことがあります。これらの筋肉バランスを整えることで、後戻りを防ぐ助けになります。

3.5 心理的要因と後戻り

齲蝕(むし歯)や治療中のストレスが原因で不安定な歯並びになりやすくなります。また、歯列矯正装置に対する拒否反応や不適切な扱いが、後戻りの原因となることもあります。お子さまが安心して治療を続けられるよう、心理的なサポートも重要です。

4. 口まわりの筋肉と歯並びの関係

4.1 筋肉の役割と歯並びへの影響

口まわりの筋肉は、食事や会話、表情など様々な動作を支えています。これらの筋肉のバランスや動き方が歯並びに大きく影響を与えることがあります。筋肉の過剰な緊張や不適切な動きは、歯の移動を妨げ、理想的な歯並びを妨害する可能性があります。

4.2 舌の動きと歯並びの関係

舌の位置や動きは、歯並びに直接的な影響を与えます。例えば、舌が常に前歯の裏に付いている「舌癖」は、上顎前突や開咬(口を閉じた時に前歯が触れない状態)の原因となることがあります。正しい舌の動きを促すトレーニングが、歯並びの維持に役立ちます。

4.3 口呼吸の影響

口呼吸は、口周りの筋肉に悪影響を与え、歯並びの乱れを招くことがあります。鼻呼吸ができない場合、口呼吸に頼ることで口周りの筋肉が過剰に働き、歯の位置に負担がかかります。これにより、上顎の幅が狭くなったり、歯の後退が起こる可能性があります。

4.4 筋力トレーニングによる予防策

口まわりの筋肉のバランスを整えるためには、適切な筋力トレーニングが有効です。具体的には、舌のストレッチや口唇の運動、嚥下練習などが挙げられます。これらのトレーニングを日常的に行うことで、歯並びの維持に寄与します。

4.5 専門家による評価とアプローチ

口まわりの筋肉と歯並びの関係は複雑であり、専門家の評価が必要です。歯科医師や言語聴覚士による詳細な評価を受けることで、適切なアプローチが可能になります。個々のお子さまに合わせたトレーニングプランを策定し、効果的な治療を行うことが重要です。

5. 歯列矯正後のケアと予防策

5.1 リテーナーの適切な使用

治療後のリテーナーの使用は、後戻りを防ぐために非常に重要です。リテーナーを定期的に装着し、歯並びを安定させることで、再び歯が動くのを防ぎます。リテーナーの種類や装着期間は、歯科医師の指示に従って適切に行いましょう。

5.2 定期的な歯科検診の重要性

治療後も定期的に歯科医院を訪れ、歯の状態や歯並びの維持状況をチェックすることが大切です。定期検診を受けることで、早期に問題を発見し、迅速に対処することが可能となります。定期的なフォローアップが、長期的な歯並びの維持に寄与します。

5.3 口まわりの筋肉トレーニングの継続

歯列矯正後も、口まわりの筋肉トレーニングを継続することで、歯並びの安定を図ることができます。日常生活に取り入れやすい簡単なエクササイズを継続的に行うことで、筋肉のバランスを保ち、歯並びの後戻りを防ぎましょう。

5.4 生活習慣の見直し

歯並びの維持には、生活習慣の見直しも重要です。例えば、指しゃぶりや舌を押し当てる癖を改善することで、歯への不要な負担を減らすことができます。また、バランスの取れた食事や適切な睡眠も、歯の健康維持に寄与します。

5.5 家族全体でのサポート

お子さまの歯並びを維持するためには、家族全体でのサポートが不可欠です。親がリテーナーの管理や筋肉トレーニングのサポートを行うことで、子どもが安心して治療後のケアを続けられる環境を整えましょう。また、家族全体で健康な口腔習慣を実践することが、子どもの歯並びを守る助けとなります。

まとめ

お子さまの歯並びは、見た目の美しさだけでなく、健康や成長にも大きな影響を与えます。歯列矯正治療後の後戻りを防ぐためには、リテーナーの適切な使用や口まわりの筋肉のケア、定期的な歯科検診が重要です。また、家族全体でのサポートと生活習慣の見直しも欠かせません。お子さまの健やかな笑顔と健康な歯並びを守るために、歯科医院と協力して最適なケアを続けていきましょう。

MRC矯正(小児マウスピース矯正)とは?そのトレーニングについて

愛知県刈谷市の歯医者 やまむら総合歯科矯正歯科
歯科医師 院長の山村昌弘です。

MRC矯正は、一般的なワイヤーやブラケットを使用しない、成長過程にあるお子さまのための矯正方法です。この方法では、取り外し可能なマウスピースを使用することで、歯並びやかみ合わせの改善を図ります。本記事では、MRC矯正とは何か、そのメリットとデメリット、トレーニング内容について詳しく解説します。

目次

  1. MRC矯正の基本的な理解
  2. MRC矯正のメリットとデメリット
  3. MRC矯正におけるトレーニングの重要性
  4. MRC矯正の治療期間と費用
  5. まとめ

1. MRC矯正の基本的な理解

MRC矯正とは、歯並びの矯正を目的とした革新的な方法で、特にお子さまを対象とした治療です。この矯正方法は、従来のメタルブラケットやワイヤーを使わないため、見た目が自然で装着時の違和感が少なく、子どもたちにとってストレスが少ないのが大きな特徴です。MRC矯正では、カスタムメイドのマウスピースを使用します。これによって、歯の自然な成長を促しつつ、口内環境を整え、さらに無意識のうちに顎の位置やかみ合わせを調整していきます。

この矯正方法は、歯並びだけでなく、口呼吸の改善や咀嚼力の向上にも寄与します。特にお子さまにとっては、顎の成長や歯の配置が体の発達に影響を与えるため、適切な時期に開始することで口腔機能の向上だけでなく、全身の健康にも好影響を与えることが期待できます。

2. MRC矯正のメリットとデメリット

MRC矯正の大きなメリットは、痛みが少なく、見た目も自然であることです。また、取り外し可能なので、清掃が簡単で、口腔の清潔を保ちやすいのもポイントです。さらに、発音や食事の際に違和感が少ないため、日常生活への支障が少ない点もお子さまにとっては大切です。

一方で、MRC矯正のデメリットとしては、装着し続けることが重要なため、お子さま自身の意識や保護者のサポートが必要です。装着時間が不足すると効果が出づらくなり、治療期間が延びる可能性があります。また、治療開始時期や歯の状態によっては、全ての矯正がこの方法で行えるわけではないため、歯科医師との綿密な相談が求められます。

3. MRC矯正におけるトレーニングの重要性

MRC矯正では、トレーニングが重要な役割を果たします。この矯正方法では、マウスピースの装着だけでなく、口の周りの筋肉を鍛えるためのエクササイズが含まれています。例えば、口を閉じた状態で鼻呼吸を意識する練習や、正しい舌の位置を意識するトレーニングです。これらは、歯並びや顎の正常な発育に寄与するだけでなく、全身のバランスを整える役割も果たします。

エクササイズは、お子さまが遊びながら行うことができるよう工夫されています。親子でゲーム感覚で取り組むことで、よりスムーズにトレーニングを継続することができるでしょう。これにより、お子さま自身が楽しみながら継続的に取り組むことで、歯並びの改善だけでなく、全身の健康的な成長を促すことが期待できます。

4. MRC矯正の治療期間と費用

MRC矯正の治療期間は、個々のお子さまの口腔状態や開始時期によって異なりますが、おおよそ1年から3年が一般的です。治療の進行は、定期的な歯科医院でのチェックで確認しつつ、家庭での毎日のトレーニングが治療の成果を左右します。トレーニングを怠らず、決められた装着時間を守ることで、より短期間で成果を上げることが可能です。

費用に関しても、歯科医院によって異なりますが、通常の矯正治療に比べて比較的低コストですることができるのも魅力の一つです。通常の矯正よりも初期費用が低く抑えられ、定期的なチェック時に少しずつ費用が発生するケースが多いです。具体的な費用については、直接歯科医院での相談が必要ですが、(目安として)10万円から30万円程度を見込んでおくと良いでしょう。

5. まとめ

MRC矯正は、お子さまにとってストレスの少ない矯正方法です。この方法により、物理的な歯並びの改善だけでなく、口呼吸の改善、顎の成長を促進することができます。何よりも、親子で楽しく取り組めるトレーニングが治療の成功に大きく寄与します。もし、お子さまの歯並びや口呼吸に不安を感じている保護者の方がいらっしゃるのであれば、ぜひMRC矯正を検討してみてください。治療の具体的な流れや費用については、是非歯科医院に問い合わせてみることをお勧めします。MRC矯正を正しく理解し、早い段階から取り組むことで、お子さまの将来にわたる健康を守ることができるでしょう。

MRC矯正とお口ポカンの改善:小児マウスピース矯正の効果

愛知県刈谷市の歯医者 やまむら総合歯科矯正歯科
歯科医師 院長の山村昌弘です。

お子さまの健康な成長には、口腔内の環境が大きく影響します。「お口ポカン」という姿勢は、単に見た目の問題だけでなく、口呼吸や顎の発達などさまざまな問題を引き起こすことがあります。このような問題に対処するため、小児マウスピース矯正、特にMRC矯正が注目されています。今回は、MRC矯正の詳細と、それがどのようにお口ポカンの改善に役立つかを詳しく解説します。

目次

  1. お口ポカンとは
  2. MRC矯正の基本概念
  3. MRC矯正の治療プロセス
  4. 身体的・経済的・精神的なメリットとデメリット
  5. 実際の治療期間と料金
  6. まとめ

お口ポカンとは

  1. お口ポカンとは、お子さまが自然に口を開けたままでいる状態を指します。この状態は一見無害のように見えますが、長期間続くとさまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。まず第一に、口呼吸が常態化することが多く、これがアレルギー性鼻炎、気管支喘息、睡眠時無呼吸症候群などの原因にもなることがあります。さらに、口呼吸は唾液の分泌低下につながり、むし歯や歯周病のリスクを高めます。また、舌の位置や噛み合わせに影響を与え、不適切な顎の発達を引き起こすこともあります。

お口ポカンは単に口を閉じる習慣をつけるだけで解決する問題ではありません。原因は様々で、場合によっては歯並びや顎の構造が関与しているため、専門的な治療が必要です。ここでMRC矯正が介入し、それによって口腔内環境の改善を図ることが可能です。

MRC矯正の基本概念

  1. MRC矯正(Myofunctional Research Co.の略)は、オーストラリア発祥の治療法で、口腔機能を改善することで歯並びの矯正を図ります。この治療法は、従来の金属製の矯正器具を使用するのではなく、取り外し可能なマウスピースを使用します。このマウスピースは、特にお子さまを対象に設計されており、正しい舌の位置、口呼吸から鼻呼吸への移行、適切な顎の発達を促します。

MRC矯正の主な特長は、筋機能療法を取り入れていることです。これは、口腔周囲の筋肉の機能を改善することで、自然な形で歯列が整うようにサポートします。また、夜間だけでなく昼間も使用することで、お子さまの日常の癖や姿勢も徐々に改善されることが期待できます。これにより、お口ポカンの状態を改善し、口呼吸から鼻呼吸への移行を促進します。

MRC矯正の治療プロセス

  1. MRC矯正のプロセスは、基本的に以下のステップで進みます。最初に、歯科医師が詳細なカウンセリングと診断を行います。これにより、お子さまの口腔内の状態や顎の発達状況を把握し、個々に適したマウスピースを選択します。次に、お子さまにそのマウスピースを装着してもらい、基本的な使用方法や日常生活における注意点を説明します。

マウスピースは主に夜間に装着しますが、できるだけ日中も装着し、正しい呼吸方法と舌の位置を訓練します。これに加えて、歯科医院での定期的なチェックや指導も行います。治療期間はお子さまの状態によって異なりますが、一般的には半年から1年程度です。また、この間にも適宜マウスピースの調整を行い、成長に応じた対応をしていきます。

身体的・経済的・精神的なメリットとデメリット

  1. MRC矯正のメリットとしては、まず身体的な影響です。従来の金属ブラケットと比較して、口腔内に違和感や痛みが少なく、食事や日常生活に支障をきたしにくいという点があります。また、口腔機能の改善に直接働きかけるため、将来的に顎関節症や咬合異常のリスクを低減できるとされています。

経済的な面で見ると、取り外し可能なマウスピースのため、破損や紛失のリスクを防ぐ必要がある一方で、全体的な治療費は比較的安価に設定されることが多いです。しかし、院によって価格は異なるため、事前の調査が重要です。

精神的な負担については、目立たない矯正方法であるため、お子さまが装着を嫌がるケースは少ないとされています。親御さんにとっても、歯科医院の通院頻度が少ないことは大きなメリットです。デメリットとしては、装着時間が不足した場合には効果が出づらいため、親御さんの管理が重要です。

実際の治療期間と料金

  1. MRC矯正の治療期間に関しては、その効果が現れるまでには個人差があります。一般的には半年から1年ほどが目安となりますが、症状や歯並びの状態によってはさらに時間がかかる場合もあります。治療が長引く場合でも、日常生活の中での習慣化により徐々に改善が見られるため、長期的な視点が求められます。

料金については、一般に矯正治療は高額になりがちですが、MRC矯正は従来の矯正方法よりも比較的リーズナブルです。それでも、地域や歯科医院によって差があるため、事前に複数の医院で相談し、見積もりを取ることをお勧めします。保険適用外の治療となるため、費用は全額自己負担となる場合が多いですが、分割払いを受け付けていることもあるため、各医院に確認してみてください。

まとめ

MRC矯正は、お口ポカンの改善を目指す小児マウスピース矯正として、非常に有効な手段です。歯並びの改善だけでなく、正しい口腔機能の習得を促すことができるため、お子さまの将来的な健康に寄与します。メリットとデメリットを十分に理解し、お子さまの口腔状態に最適な治療法を選択することが重要です。治療に関する疑問や不安があれば、ぜひ専門の歯科医師に相談してみてください。

MRC矯正と口腔周囲の筋肉発育のメリット

愛知県刈谷市の歯医者 やまむら総合歯科矯正歯科
歯科医師 院長の山村昌弘です。

近年、口腔矯正の新しい方法として注目されているMRC矯正(マイオブレース矯正)。この矯正治療は、従来のワイヤー矯正とは異なり、口腔周囲の筋肉の発育を促し、自然な歯並びの矯正を行います。本記事では、MRC矯正の基本的な概念と、その治療による口腔周囲の筋肉発育のメリットについて詳しく解説します。

目次

  1. MRC矯正とは
  2. 口腔周囲の筋肉発育の重要性
  3. MRC矯正の具体的な治療プロセス
  4. 身体的、経済的、精神的なメリットとデメリット
  5. MRC矯正を選ぶべき理由
  6. まとめ

1. MRC矯正とは

MRC矯正は、「筋機能療法(Myofunctional Therapy)」の一部として、専用の矯正装置を使用して口腔筋肉の機能を改善する治療方法です。MRC矯正の主な目的は、口腔内の悪い習慣(例えば、口呼吸や舌の位置が悪いことなど)を修正し、結果として歯並びの矯正につなげることです。これにより、見た目の美しさだけでなく、健康的な口腔機能をも取り戻すことが期待されます。この治療法は、特にお子さまの成長期に効果的で、早期に始めることで永久歯の位置異常を防ぐことができます。

2. 口腔周囲の筋肉発育の重要性

口腔周囲の筋肉は、歯並びや顎の発育に非常に影響を与えます。具体的には、舌の位置、唇の圧力、そして頬の筋肉の状態が、歯の移動や顎の形状に影響します。例えば、舌が常に歯を押す位置にあると、歯が前に押し出されてしまうことがあります。また、口呼吸によって唇や頬の圧力が変わると、歯並びが崩れることがあります。MRC矯正は、これらの筋肉の誤った動きを正常化させ、自然な歯並びを促進します。これにより、矯正の効果は長期的であり、安定した結果が得られます。

3. MRC矯正の具体的な治療プロセス

MRC矯正は、日常生活の中で簡単に取り入れることができるため、お子さまから大人まで幅広く適用可能です。この治療は、主に日中数時間と夜間に装着する専用のトレーナーを用います。このトレーナーは、個々の症状に合わせて設計され、舌の位置を調整し、正しい呼吸方法や飲み込む際の筋肉の使い方を習得させます。また、これに加えて、口腔筋肉を鍛えるためのエクササイズを日常的に行います。治療期間は通常1年から2年程度ですが、個々の進行状況により異なります。治療が進行するにつれて、歯並びや口腔内の環境が徐々に改善され、安定した結果が得られます。

4. 身体的、経済的、精神的なメリットとデメリット

MRC矯正の身体的メリットは、口腔周囲の筋肉が正常に発育し、正しい歯並びの維持がしやすくなることです。長期的に見て顎の発育を促進し、顔の形状にも好影響を与えます。経済的な面では、従来のワイヤー矯正に比べてコストが抑えられることが多いですが、トレーナーの継続使用や定期的な検診が必要です。精神的なメリットとしては、自然で痛みの少ない治療法であるため、お子さまの矯正に対する拒否反応が少なく、日常生活への影響も少ないことが挙げられます。一方で、デメリットとして、トレーナーの装着に抵抗感を感じる人や、日常的に矯正器具を装着する習慣をつける必要がある点があります。

5. MRC矯正を選ぶべき理由

MRC矯正は、自然かつ効果的に歯並びを改善できる方法として注目されています。成長期のお子さまにとっては、口腔筋肉の正常発育を促し、将来的な歯並びや顎の位置を整える基盤を築くことができます。さらに、痛みが少なく、装置の装着も手軽であるため、大人でも忙しい日常生活に無理なく取り入れられるのが魅力です。従来の矯正器具によるストレスを大きく軽減しながら、口腔内の健康を保つことができます。

まとめ

MRC矯正は、口腔周囲の筋肉の発育を促進し、自然な歯並びを作り出す効果的な方法です。その利点として、身体的、経済的、精神的負担が少ないことが挙げられます。特に成長期のお子さまの矯正において、MRC矯正は最適な選択肢となるでしょう。しかし、それぞれのライフスタイルに合った治療法を選ぶためにも、専門の歯科医師に相談し、自分に合った矯正方法を見つけることが重要です。MRC矯正に関心がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

横隔膜を使った呼吸(10歳)

今回、ご紹介するお子さんは、以前も紹介させていただいたMくんです。

10歳の男の子です。7回目のアクティビティの様子をご紹介します。

まず、Mくんはとても真面目な性格で、アクティビティもマイオブレイス(マウスピース)も毎回きっちりとやってきてくれます。お話もしっかり聞いてくれて、毎回スムーズに練習できます。

「きろく表」には、シールがたくさん貼ってあります。Mくんの努力はもちろんですが、ご家族のご協力もあってのものだと思います。

前回は、横隔膜を使った呼吸のアクティビティでした。

1ヶ月練習して、横隔膜を使った呼吸はとても上手にできていました。息を吸った時にお腹が膨らんで、吐いたらへこみます。今回はそれを応用させていきます。

まず横隔膜とは肺の下にあり、膜という名前がついていますが、筋肉です。


正しい呼吸とは、横隔膜を上下に動かして行う腹式呼吸です。

腹式呼吸は、息を吸うとお腹が膨らんで、吐くとへこみます。息を吸うとき横隔膜を使うことができると、助骨が開き、肺がより膨らみます。

今回のアクティビティは、息を吐ききり、息を止めて歩きます。呼吸をする時に、鼻から呼吸をするトレーニングです。


アクティビティの様子です。
たまに頑張りすぎて、苦しくなるまで息を止めてしまい、勢い余って口から呼吸してしまうお子さんもいらっしゃいますが、口から呼吸をしたら、再度仕切り直します。

このアクティビティの内容を簡単にご説明すると、私たちの体は脳からの指令で動います。呼吸も同じです。

体の中に”100”たまる箱があるとすると、鼻で呼吸をしている場合は100溜まったら、脳から次の呼吸をするように指令が出ます。

しかし、口を開けて口で呼吸をする癖がついてしまうと、その箱は80 60 40…と、どんどん小さくなってしまうのです。

100に比べると40はすぐに溜まってしまうので、脳からの指令もたくさん出て、浅く、早い呼吸になってしまいます。

お子さんの中に、呼吸が荒く、肩を揺らしながら呼吸をしている子はいませんか?

浅く早い呼吸は、集中力がなくなったり、寝不足になったり、お子さんの健康に深く関わっていくのです。

このアクティビティでは、60 40と小さくなった箱を100に戻すことが目的です。

実は、歩く歩数には目標があります。
ここでは内緒ですが、お子さんに言うとみんなびっくりします。

目標に近づくことも大切ですが、基本に忠実に、しっかり鼻から呼吸ができることが1番大切です。もちろん、目標の歩数に到達しないと終われないなんてスパルタなものでもありません。

皆さんお家でも練習を頑張ってくれて、1回目よりたくさん歩けるようになっています。中には、ご家族で競いながらやっているお子さんもいるようです。

ご家族で楽しくできると言うお話を聞いて、とても嬉しかったです。

Mくんも、あと2回このアクティビティを行う予定なので、2回目は前回より、たくさん歩けるようになっているといいなと思います。