メタルフリー治療

メタルフリー治療とは

メタルフリー治療とは、金属を一切使用しない歯科治療のことです。日本では金属の使用が一般的ですが、海外ではほとんど使用されていません。近年、日本でも健康志向の高まりとともに、メタルフリー治療を希望する方が増えています。

お口の中の金属が身体にもたらす影響

一般的に「銀歯」と呼ばれる金属の詰め物や被せ物には、銀の代わりに金銀パラジウム合金が使用されています。金銀パラジウム合金には、金、銀、パラジウム、銅に加えてインジウムなどが含まれており、それらはお口の高温多湿の過酷な環境にさらされて、少しずつ酸化して溶け出していきます。溶け出した金属の再刺激によって身体が過敏に反応したり、溶け出した金属を身体が吸収してしまうと、以下のような悪影響が身体に及びます。

金属アレルギー

金属が唾液に溶けて体内のタンパク質と結合し、この物質を異常なもの（アレルゲン）と認識した生体が、過剰な免疫反応を引き起こすことで、アレルギー症状を引き起こす場合があります。

歯茎の色素沈着（メタルタトゥー）

銀歯などの金属を使った差し歯や被せ物を使用すると、溶け出した金属が象牙質の中の血管を通って染み出し、歯茎の黒ずみや変色を引き起こします。顕微鏡で確認すると入れ墨のような状態となっていることから、メタルタトゥーと呼ばれています。

虫歯の再発（２次カリエス）

銀歯の詰め物や被せ物は、時間が経つと劣化してすり減っていきます。過去の虫歯治療に用いた詰め物や被せ物と歯の間に隙間ができると、そこに虫歯が発生しやすくなります。

見た目が悪い

銀歯が目立つので気になってしまい、人前で話したり笑ったりすることにコンプレックスを持つ人は多いです。

当院がおすすめしているメタルフリー素材

メタルフリー治療は、健康保険が適用されない自由診療となるケースが多いです。
自由診療は高額なイメージがありますが、当院では患者様の長期的な健康を考慮し、少しでも多くの方にメタルフリーを選択していただけるよう、価格を抑えたメタルフリー素材も提供しています。

オールジルコニア

オールジルコニアは、通常のセラミックよりも強度に優れ、人体によくなじむ無害な素材です。人工関節などに使用されている安全性の高い素材であり、「人工ダイヤモンド」とも呼ばれています。
当院で使用しているオールジルコニアは、強度や審美性、長期的な安定性に優れています。

セラミック治療を諦めていた方へ

当院では、無理のない負担で少しでも多くの方にセラミック治療を受けていただけるよう、さまざまな素材の選択肢を提供しています。低価格だからといって質が低いということは決してありません。
セラミック治療の費用は、仮歯の有無やご希望の素材によって異なります。また、治療部位によっても適した素材が異なるため、予算を考慮した上で、ご希望に沿った治療プランを提案しています。詳しい説明を行いながら、ご納得いただいた上で治療方針を決定していきます。費用について心配な方も安心してご相談ください。

ファイバーポスト

「ポスト」とは、差し歯の土台部分を指します。保険診療では通常、金属ポストが使用されていますが、金属が溶け出して歯や歯肉が変色したり、金属アレルギーの問題がおこります。ファイバーポストは金属アレルギーのリスクもありませんし、審美面のメリットがあります。また、歯根の折れを防ぎ、歯の寿命を延ばすという大きなメリットがあります。

CAD/CAMシステム「セレック（CEREC）」を駆使してインレー・クラウンを製作します

当院では、多機能なCAD/CAMシステム「セレック（CEREC）」を導入しており、修復物の設計から製作までをコンピューターを使用して行っています。これにより、様々なメタルフリー素材が利用でき、高精度な修復物を短期間で製作することができます。
また、以下のようなメリットが期待できます。

その体調不良、お口の中の金属が原因かも！？

金属アレルギーによって、以下のような症状や病気が引き起こされることがあります。
気になる症状がある方や金属アレルギーについて心配な方、お口の健康を長期的に維持したい方は、お気軽にご相談ください。

金属アレルギーによって引き起こされる症状

・ 湿疹やかぶれ
・ アトピー性皮膚炎
・ 口内炎
・ 手のひらや足の裏に水ぶくれ（膿疱）が繰り返し生じる。蹠膿疱症（しょうせきのうほうしょう）