症例:過蓋咬合(8歳)|小児予防矯正
2019年8月からスタートした8才の男の子です。
アクティビティは16回目で、終盤に近づいています。
仲が良いお友達も、このMRC治療をしていて、よく遊んだ時の様子や、習い事の野球のお話をしてくれます。
毎回、来てくれるのがとても楽しみです。
小さい頃から、医院に定期検診に通ってくださっています。
・お口が空いている
・過蓋咬合が気になる
という主訴でスタートしました。
過蓋咬合とは、上の歯の被さりが深い咬合を示します。
横から見ると、
いわゆる出っ歯さんですね。
出っ歯さんに多いのは、お口がポカンと空いていることです。
この写真は、最初の検査の様子ですが、ずっとお口が空いていました。
前歯が見えていますね。
お口を、しっかり閉じていることができると、外側から唇の力がかかり、前顎の過成長を抑えてくれます。
しかし、お口を閉じていないと、唇の力がかからないので、舌が前歯を押し、どんどん歯が前に出てきてしまいます。
最近ではアクティビティの時間は意識しているのか、お口が空いている姿はあまり見なくなったなあと思いますが、お家での様子をお母さんに聞いてみると「あいてます!!」と教えてくださるのでもう少し、唇のトレーニングが必要かなと考えています。
現在は、正しい飲み込み方のトレーニングを行っています。
この写真は、検査の時の写真ですが、このように、ほっぺや唇に力を入れながら飲み込むお子さんいませんか?
本来、ご飯やお水、唾液を飲み込む時は、お顔の筋肉を使わずに、飲み込むことができます。
頬や唇に力が入ってしまうのは、舌が上手に使えていません。
正しい飲み込み方のアクティビティでは、まずは唾液で練習をし、上手にできたらお水で練習をします。
今回、紹介したお子さんは、お水で練習しています。
最初は、お水をお口に入れた時にほっぺに溜めていました。
実はこれも、正しい飲み込み方ではありません。
今は、練習を重ね、舌と上顎との間に上手にお水を溜めることができます。
上手に溜められると、お口をあけても、お水が出てこないのです。
たまに失敗して、ジャーっと出てきていますが・・・このアクティビティの日は、ハンカチが必須です。
約1年半、アクティビティを行いましたが、とても頑張ってくれているので、歯並びにも、大きな変化がありました。
初診時には、前顎の過成長ももちろん、下顎の成長も十分ではありませんでした。
アクティビティを通して、下顎も正しく成長しました。
前歯の被さりも深かったですが、今ではとても綺麗です。
上顎のアーチも綺麗な半円になりました。
後は、飲み込みのアクティビティの続きと、無意識でも、しっかりお口を閉じられるようにトレーニングをしていきたいと思っています。
これからも、正しい姿勢でアクティビティ頑張っていこうね!